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2016/06/07

遺体感染管理士認定資格養成講座セミナーレポート

みなさま、こんにちは!いつもホームページをご覧いただき有難うございます。

6月4日、中野サンプラザにて、今年3回目の『遺体感染管理士認定資格養成講座』を開催しました。愛知県、沖縄県、兵庫県、神奈川県、静岡県、栃木県、東京都から、看護師、介護士の方々がご参加くださいました。

『遺体感染管理士認定資格養成講座』は、ご遺体からの感染を予防する視点に立って、死後ケアを学んでいただく講習会です。看護師・介護士の方々にとっては、死後ケアが最期のケアになるわけですが、ご遺族にとっては、病院や施設が最期ではないのです。ご自宅へ戻られてからご火葬まで続いています。ご遺体のケアは、どのような観点から行うことが望ましいかということを、医学的見地に立って総合的に学習していただく講習会です。

医学的見地に立って死後ケアを学習するって、どういうこと?

医学的見地に立った死後ケアとは、
交差感染予防、医療・介護従事者の感染予防、搬送時・帰宅後の感染予防のために、標準予防策を実施し、ご遺体から血液・体液・排泄物等が漏れ出ない処置を施すケアです。死後ケアは、交差感染予防、従事者の感染予防、搬送時・帰宅後の感染予防の考え方で行われていますか?標準予防策の考え方に基づいて実施されていますか?

時代は変わりました。新興感染症、再興感染症の出現によって、昔とは感染事情が変わっています。近年、ご遺体からの感染事故がニュースになっています。
エボラ出血熱の感染を初め、渋谷警察署での感染事故、岐阜県警での葬祭業従事者の感染事故など。また、病院からお帰りになられた患者様のご遺族から、帰宅後ご遺体から出血してきたクレームなども寄せられています。

「お亡くなりになった方を綺麗にして送ってあげたい」という看護師・介護士の方々の心情は、私も同じです。けれど、その前に、血液・体液・排泄物が漏れ出る可能性に対して、「感染を予防するケア」が、わが国の死後処置事情には欠けているのではないでしょうか。

遺体感染管理士認定資格養成講座は、ご遺体からの感染を理解するという点を始点に、死後処置技術を学び、さらにご遺体専門の化粧法を学習します。エル・プランナーは、受講者様お一人おひとりの死後ケア専門の技術指導を行い、実りある実習を目指しております。

一人でも多くの医療者・介護士の方が、ご遺体からの感染予防についての医学的知識と技術を修得され、ご遺族の安全を守り、「この病院(施設)で最期を迎えられて良かった」と、ご遺族に感じていただけること、そして、故人様が出血・体液の浸出・排泄物などによって尊厳が損なわれませんことを願っております。

本講習会にご参加いただいた皆様からは、「実習できて良かった!」「感染のことが分かって良かった」「看護師の方が多い講習なので、介護士では難しいかと思っていましたが、わかりやすく指導いただき理解できました!」などのご意見をいただきました。
受講者の皆様、遠路からお越しいただき本当に有難うございました。
この学びで終わりということではなく、これからも、ご一緒に死後ケア技術を深めて参りましょう。故人様とご遺族のために、本講習がお役立ていただけることを心から願っております。

講師 橋本佐栄子


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