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2016/10/03

「日本臨床獣医学フォーラム年次大会2016」 講演を終えて

一般社団法人 日本臨床獣医学フォーラム
(JBVP, Japan Board of Veterinary Practitioners:http://www.jbvp.org/ )様主催「日本臨床獣医学フォーラム年次大会2016」が9月23,24,25日の3日間、ホテルニューオータニで開催され、エル・プランナー代表橋本佐栄子がグリーフケア部門で講演させて頂きました。

動物を愛し家族の一員として暮らす人たちにとって、動物との死別は、愛する人との死別と同じように悲しみが生じます。けれど、その悲しみは、誰にでも理解してもらえるというわけではありません。死別研究において、ペットとの死別は「社会的に容認されない喪失」と言われています。

講演テーマを、「医療における遺族ケア(The family of deceased care in medical treatment)」と題し、医療現場における患者様ご逝去直後の言葉かけや対応の仕方についてお話しさせていただきました。
テーマをグリーフケアとせず、遺族ケアとした意味や、従事者が理解しておかなければならない遺族ケアの基本事項(死生麻痺、二人称と三人称の携わり方、二次被害)など、実践的な言葉かけや対応の仕方に加えてご紹介させていただきました。受講者様からは、ご自身の体験談や飼い主がペットを誤って死なせてしまった不測のケースについてのご質問を頂きました。

医療とは分野は異なりますが、ご参加頂いた獣医師・動物看護師の皆様の遺族ケアに対する関心の深さに驚きました。「医療現場における遺族ケア」というテーマにも関わらず、会場満員のご参加に感謝申し上げるとともに、ペットロス家族をイメージしながらお聞き頂きましたことを御礼申し上げます。

講演のご縁を頂戴したJBVP幹事 藤井忠之先生(戸田動物病院院長:http://www.toda-ahp.com/ )をはじめ、当日ご担当を頂きました草野道夫先生、プロシーディングの作成等のご指導を頂きました事務局様、皆様方のお力をお借りし、至らないところも多々あったかと存じますが無事講演を終えることができました。また、美粧衛生師の髙杉美和子様((株)濱中:http://www.hamanaka-sougi.jp/ )には、講演につき添って頂き準備や後かたづけ等、こまごまとしたサポートを頂きました。心より感謝申し上げます。

本講演を終えて 遺族ケアに想う・・・

愛する者を失う悲しみは、その人自身の苦しみ。
他者は、その心の内のすべてをはかり知ることはできない。
こころの痛み・悲しみを癒すことはできない。
でも、その人の痛みを分かち合おうとする時、
慰めの言葉やしぐさは、考えることなく、自然にあふれ出す。


文 橋本佐栄子

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