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2012/07/02

第3回「遺族ケア」「エンゼルメイク・エンゼルケア」講習会を開催しました。

6月16日、新宿NSビルで「遺族ケア」「エンゼルケア・エンゼルメイク」講習会を開催しました。愛知県、千葉県、茨城県、長野県、東京都からご参加くださいました。

「後輩の指導に役立てたいので、エビデンスに基づいた情報を得たい」
「院内の業務改善に役立てたい」
「エンゼルケアの院内基準が古いので見直しに役立てたい」
「エンゼルケア・エンゼルメイクの指導をするため」
「所属部署でのケア・メイクに疑問を感じており根拠や手技の見直しがしたい」

などの動機からご参加くださいました。受講者様は就業10年以上の方が多く、死後ケア看護業務の向上・改善・指導を目的にお越しくださいました。個人的に、エンゼルケア・エンゼルメイクへの疑問からもご参加くださいました。
講習は、病院からお帰りになってからどんな事が起こっているかという事を理解していただくために、帰宅後の血液・体液の流出事例の視聴と解説から始めました。そして、死後ケアに必要な理論と実習をしました。圧迫固定法の実習では、圧を加える時のポイントを理解され、死後処置時の圧迫固定法をマスターされました。
医療マネキンを使用して、鼻腔・口腔の構造を学習しました。セッシの挿入の仕方と吸収性の材料の挿入方法を学習しました。普段から鼻腔へ吸収性の材料を挿入している方が、始めての方にアドバイスされる場面もありました。挿入が難しい場合や、鼻腔の入口周囲を傷つけないようにワセリンを使用すると手技がしやすいなど、お人お一人にアドバイスしながら手技をマスターしていただきました。鼻腔の構造を含め理解にしていただけたと思います。
メイク実技は、病院にあるものや、100円ショップなどで簡単に求められる材料を用いて行いました。身近なものを工夫することで、艶やかで、生き生きとした明るいお顔に仕上げることができるメイク実習を行いました。
男性用メイクと女性用メイクの違いに、新しい発見と驚きのご様子でした。その人らしさを表現するための基本は、男性らしさ・女性らしさをどう表現するかで決まります。その次が、年代に応じたメイク技術です。本講習では、最も死亡の多い高齢者様のご遺体専門の化粧法をメインにマスターしていただきました。また、中年と若い方のためのポイントメイク(アイブロー、リップメイク)を実習しました。
講習会にお寄せいただいた感想をご紹介します。

「吸収材(ジェル)を使用しても、脱脂綿で圧迫する必要があることがわかりました」
「点滴を抜去した部位や、浮腫で創がある部位からの浸出液が流出することに驚きました」
「自宅に帰られてから、出血や体液の浸出があることを知りませんでした」
「感染予防について関心を持ちました」
「正しい圧迫固定法を学べました」
「1例でも血液・体液等が流出するのであれば、漏れ出ない処置をすることが大切だと思いました。患者様の尊厳を守まもるためにしてあげたいと思います。ご遺族が混乱しておられる時に、詰めものをするかしないかを尋ねることは、適切ではないと思います」
「吸収性の材料を詰めることと感染予防がつながったことは大きな学びでした」
「エンゼルメイクの方法が興味深かったです。参加してよかったです」
「このメイクの方法なら、時間に追われる現場でもできると思います」
「死後ケアの基本が学べて大変参考になりました」

受講者様、雨模様の中、大変熱心に受講いただきありがとうございました。貴重なご意見ご感想をいただき誠にありがとうございました。皆様の声を真摯に受け止め、さらにより良い情報をわかりやすくお伝えできるよう努力してまいります。
ご質問などありましたら、何なりとお問い合わせください。少々お時間をいただくことがありますが、メールにてお返事申し上げます。

講師:橋本佐栄子

■講習風景(エンゼルケア・エンゼルメイク講習会の風景です)

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