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2013/05/02

「エンゼルケア・エンゼルメイク講習会」が始まりました!

2013年、今年も、実習をして手を動かして覚えていただく「エンゼルケア・エンゼルメイク講習会」がスタートいたしました。
看護師や介護士の皆様が、遠慮なくお話しいただけるよう、受講者様と講師の距離をできるだけ近く、『学ぶことは楽しい』時間にしていきたいと思っています。
充実した講習会を開催できるよう、頑張りますので宜しくお願い致します!

死後ケア業務は、看護業務全体からすると、最も発生の少ない業務です。
看護師の就業人口は、約60万人といわれています。
しかし、死後ケアに関心をお寄せいただいているのは、極わずかな方々です。

私は、現在も、病院や施設から帰られたご遺体の死後ケアをさせていただいています。
開業以来、約1万人の方々の死後ケアに携わって参りました。
その間、ご遺体が病院から帰宅後、医療器具の抜去痕や、鼻・口からの出血の止血処置をさせていただいてきました。
ご遺体の「血液等による汚れ」と、その姿に「ショックを受けるご遺族」に何度もお会いしてきました。
ご遺族にとって、大切な家族を亡くしたことだけでも、計り知れない悲しみなのに、なんとお気の毒なことでしょう。
死後の出血は、ご遺体の尊厳を損ないます。
何故、そのような事態が後を絶たないのでしょうか。

ご遺族は、ご遺体の口から出る血液を素手で一晩中拭いておられることがあります。
ご遺族は、血液・体液からの感染をご存じではありません。
死後ケアは、ご遺体を穏やかで清潔な姿に整えると同時に、ご遺族が最後まで安全で安心してお別れいただけるケアであってほしいと思います。

ご遺族が、安全に安心してお別れいただくために、血液・体液の流出被害をなくしたい、という願いから、「エンゼルケア・エンゼルメイク講習会」を行っています。
講習会では、医学的見地に立って検証を重ねた、弊社(有)エル・プランナーが生み出した死後処置専門の技術を学習していただいています。

年間の死亡者数は、約114万人を超えました。約8割の方が医療機関でご逝去されます。
言い換えると、お亡くなりになった約8割の方が、医療者の死後ケアを受けられます。
生きている患者様と同様の処置や、処置が行われていない場合は出血が起こることがあります。
だからこそ、医療者の方々には、ご遺体からの血液・体液の流出を予防する死後処置の専門技術を学んでいただきたいのです。

命の大切さ
死後処置時には、生きている人の安全を考えて実施していただきたいのです。
死後ケア時専門の処置技術を学んでいただくことで、ご遺体の尊厳とともに、生きている人の安全(公衆衛生)を守ることができます。
ご遺族をはじめ、ご遺体に携わる人たちの命の大切さは、いうまでもありません。

英国では、感染予防対策上の死後処置マニュアルが実施されています。
今後、わが国の死後ケアが、感染予防対策上の処置技術として標準化するまでには、長い年月がかかると思います。
医療において、発生が極めて少ない看護業務だという点が、死後ケア業務への関心の薄さの要因になっていることは否めません。
弊社(有)エル・プランナーは、ご遺体の尊厳と公衆衛生を守るための役割を果たす死後処置技術が、あたりまえに実施される日が来ることを願い、生涯をかけて普及への努力を続けてやみません。

死後ケアに、心のこもった関心を、お寄せいただく医療者が増えてくださることを願っています。
そうすることで、どんなにご遺族が心身共に救われることでしょう。

(有)エル・プランナー
講師 橋本佐栄子

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