NEWS

2014/10/29

山梨県葬祭事業協同組合様のお招きに預かり「感染予防と冷却管理」研修会の講師を務めさせていただきました。

『感染予防と冷却管理』山梨県葬祭事業協同組合様主催 研修会を終えて

10月16日(木)、山梨県葬祭事業協同組合様主催の研修会が開催されました。今年は、昨年度の研修会以来、ご遺体の取扱いに関する勉強会として第2回目の勉強会となりました。
今年度は、「感染予防と冷却管理」をテーマとし、昨年より感染予防に重点を置き、医学的根拠に基づいてさらに深く学んでいただける研修内容とさせていただきました。

研修会のご挨拶を理事長上田孝二様が述べられ研修会開始となりました。
上田理事長様のご挨拶冒頭では、御嶽山の災害時における組合員様から棺の支援が行われたことへの感謝が述べられました。
私は災害が起こり無念な人的被害が発生するたびに心を痛めておりますが、上田理事長様から棺支援協力への感謝の報告をお聞きし、「やっぱり支援してくださっていたんだ!」と胸が感謝でいっぱいになりました。思わず頭をたれ心の中で合掌いたしました。
この場をお借りして改めて葬祭業の災害支援に心から感謝申し上げます。

さて研修でございますが、感染予防に関しましては、なぜ葬祭業の感染予防には標準予防策が必要なのか、なぜ疾患別予防対策の考え方は葬祭業の現場では安全が守れないのかという理由を、まず初めにお話しさせていただきました。
葬祭業では、「医療者が感染症を知らせてくれればいいのに」「C型肝炎だった。危なかった」等、感染症が判明しているかどうかに安全が左右されると考えている方が多くおられますので、感染症の有無に関わらず常に感染予防ができることが葬祭業の安全につながるという点を理解していただくことを本研修の重要なポイントといたしました。

ご遺体に携わる際の業務時(搬送・納棺・死後処置・ドライアイス処置)の感染リスクや対策など、単なる学術論ではなく、現場に直結した日々の葬祭業務の例を盛り込みお話しさせていただきました。私は、葬祭業従事者の皆様が日々経験されている現場を20年以上共に歩み、葬祭業の中で育てていただいた人間なので、できるだけ具体的な事例を交え、最新の医療の感染予防の考え方をわかりやすく解説させていただくことに務めました。
ご参加者様から、その点が聴きやすい共感の持てる研修だったと評価をいただきました。
冷却管理につきましては、時間の関係上、必要最小限の内容となりましたが、また次回への研修の機会へと課題を残してのお話しとさせていただきました。

今回の研修では、前回にも増してご参加が多かったこと、感染予防と冷却管理への関心の高さから大変熱心に聴講いただいたことに嬉しい驚きでした。 ご参加者様、業務を終えられてからの夜の研修にも関わらずご清聴有難うございました。
理事長上田孝二様、この度は研修会にお招きいただき誠に有難うございました。専務佐藤正幸様、事前・当日の準備・打合せなどご配慮ご尽力を賜り有難うございました。株式会社セレオ中込宏之様、昨年同様快く写真撮影にご協力いただき有難うございました。
今回の研修が業務に活かされ、従事者皆様の安全とご遺族の信頼と安心につながりますようお祈り申し上げております。

文 橋本佐栄子

一覧に戻る


著作権法に基づき無断転載を禁じます
COPYRIGHT (C) 2002-2023 L・Planner Co.,Ltd. All Rights reserved