死によって変化した外観とは、剖検や手術時の臓器摘出等による形状の変化等をいいます。
化粧を施して和らいだお顔に整えることが望ましい場合もあります。エンゼルケアは、感染予防対策上必要な行為であるだけではなく、死者を尊んで葬る準備としての人道的な意味を有します。
英国では死後処置について感染予防対策上マニュアル化されていますが、わが国では慣習的な方法で生前の患者様やご家族の希望・宗教などを考慮してとり行われているようです。
医療機関で行うエンゼルケアは、帰宅後、ご家族や搬送業者・葬祭業者などご遺体に携わる人々の安全に対する配慮として重要です。注射針痕や創傷等の開口部からの出血や体液の漏出は、死後も連続することがあります。
医学的処置が行われた場合、医療器具を取り外した部位等から体液等の流出の可能性があるため、感染リスクが高いと考えます。エンゼルケアは患者様であった時と同様に標準予防策に基づき実施します。