遺体感染管理士 000151
藤戸 麻友
病棟勤務16年目の看護師です。
今までエンゼルケアや緩和ケアの講習会を何度か受けて来ました。その中で学んだことに一貫性がない事に疑問を抱き、その気持ちが今回この遺体感染管理士を学ぶきっかけになりました。
まず、私たち看護師は亡くなってからすぐの患者さんしか知りません。また、私たちが行ったケアが正しかったのかも知る機会がありません。学生の時にも、仕事をするようになってからも、最期を迎えた患者さんへのケアや処置をテキストで教えてもらうことはさほどなく、それぞれの経験や知識で教えてもらって来ました。
今回、研修を受けるにあたり、今まで学んで来たことや経験を受け継いで来たことを再度復習してから臨みました。
実際講義を受けて感じたことは「えっ、あの先生の言ってたことと全然違う…。」でした。私には衝撃的すぎて戸惑うばかりでした。
講義の間の休憩時間、また終わってから、先生に詰め寄ってそれまで感じた疑問をぶつけ、ことごとく覆されました。その中には、ご遺体を1万体みてこられた先生の理論に基づいた知識がたくさんありました。
医療も看護も日々日進月歩。根拠に基づく処置が変更になることは珍しくありません。しかし、その変化を学び吸収し、実践で活かすところまで自分を引き上げることまでを自分に課することはあまりないと思います。
今回、無事遺体感染管理士になることができました。やっとスタートラインにいる気持ちです。これから、テキストをまとめ直し、スタッフへ伝達し、自分自身の技術を磨き、葬儀社とコンタクトを取り、より患者さんやそのご家族が安心してお別れができる環境を作るお手伝いができればいいなぁと考えております。
この資格がもっと世の中に広まり、同じ志をもつ仲間が増えることを熱望いたします。