NEWS

2024/6/10

第1回 DICM研修会を終えて

開催日 2024年6月8日(土)19時~21時 参加者18名
テーマ ①死後ケア研修の資料作成
②新人看護研修 死後ケア

Zoomを利用して遺体感染管理士(医療・介護福祉)と遺体感染管理士2種(葬祭業)対象の合同研修会を開催しました。研修終了後には質疑応答ならびに意見交換の時間を設けました。
DICM2種の方から医療者へ、「鼻の詰めものはしない、と聞くが病院での死後処置はどうなっているのか」との質問があり、質問者以外の葬祭業の方からも、「帰宅後に血液・体液の漏れは起こっている」と現状が指摘されました。医療者からは、「今は昔のように輸液を大量に投与しない」「体液量が少なくやせ細った患者さんは体液漏れは無いのでは?」「毎日業務に追われ奮闘する中、死後処置物品の不足があり、今行っている死後処置の手技を変えるのは自分の立場では難しい」といった声がありました。
その他、DICM 2種の方から、コロナ感染災害時の活動報告がありました。当時多くの葬祭業社がご遺体の搬送を断る中、在住市街を越えて80人以上の搬送を担われ、多くの心を痛められたご遺族に会われた体験をお話頂きました。「鼻からの出血や搬送拒否の被害を受けるのは、ご遺族です」という言葉が印象的でした。

【ご質問・ご意見・感想】
〈医療従事者〉
・「血液・体液漏れを防ぐフォーム状の製品」についての質問
・死後ケア研修の活動報告
・「死後ケア業務の改善」に向けての活動の困難さ及び死後ケア物品に関する現状報告

〈葬祭業従事者〉
・「鼻腔・口腔の詰めものをしない」ケースへの質問
・病院から搬送後の出血・体液漏れの報告
・葬祭業では、感染予防対策が実施されていない。
・コロナ感染災害の体験と自治体への活動報告

〈感 想〉
・このたびは、貴重な機会を頂き大変勉強になりました。
・それぞれの立場(医療・葬祭業)で、それぞれの考え方を知り合うのがいかに大切か改めて考えさせられました。
・ご講義ありがとうございました。和歌山の葬儀社様のプロとして責任感は、とても共感しました。
・わかりやすく講義していただきありがとうございました。早速研修資料を見直していきたいと思います。9月の研修の連絡を楽しみにしています。
・葬祭業の方のお話も伺え、大変勉強になりました。次回の研修も楽しみにしております。

〈主催者〉
・DICMロゴの使用について
・弊社エル・プランナーが提供する情報の活用について、引用の範囲、参考文献の記載について
・DICM資格者同士の交流について
・第2回DICM研修会の予定

第2回DICM研修会のご案内

DICM参加者の皆様、お疲れさまでした。
組織の中で何かを改善していくのは大変なことです。労力・時間がかかります。心が傷つくこともあるでしょう。死後処置の手技を変えらない、変わらないと諦めるのではなく、医療者の方ができること、例えば、葬祭業従事者の搬送お迎え時にディスポーザブル手袋の着脱の声掛け、「手袋を着けてください」「外してください」等から始められてはいかがでしょうか。小さな善意の積み重ねは、意図せずとも理解者や協力者との出会いへ導きます。事を成し遂げるにはその事柄に必要な時間がかかるものです。私は、ご遺族のお役に立ちたい一心で、ご遺体の処置とメイクの仕事を続けてきました。そうして感染予防対策上の死後処置にたどり着きました。
DICMの皆様、これからもご一緒に学び、それぞれの目標に向かって歩いてまいりましょう。ご参加有難うございました。

講師 橋本佐栄子

一覧に戻る


著作権法に基づき無断転載を禁じます
COPYRIGHT (C) 2002-2023 L・Planner Co.,Ltd. All Rights reserved